NEXT WEEKEND TO SENDAI 週末仙台

WEB限定企画

仙台駅から電車1本で行ける酒蔵へ
密着ルポ!「サケ女子」ふたり旅(浦霞編)

全国屈指の米どころ、仙台の旅に欠かせないのが日本酒。
宮城県は、米をぜいたくに使用した高品質酒の比率が圧倒的に高く、
個性豊かな酒蔵が県内各地に点在している。
蔵見学から試飲、おみやげ選び、さらには近場のまちあるきまで、充実の「サケ旅」を密着リポート。

(撮影・永峰拓也、コーディネート・早坂久美、モデル・柿木景子/佐貝玲奈)

東北最大の都市・仙台市と、日本三景・松島の中間に位置する、塩竈(しおがま)市。奈良時代以前からの由緒ある鹽竈神社の門前町として栄えた、歴史の古い港町だ。海の玄関口として発展し、旅人のための旅籠(はたご)が軒を連ね、かなりにぎわったといわれる。

現在の塩釜港は、国内のマグロ船団の基地にもなっていて、日本有数の生マグロの水揚げ量を誇る。地元の割烹や鮨屋をはじめ、全国に水揚げされたばかりの新鮮な素材を届けている。

JR仙石線を本塩釜駅で降りると、徒歩わずか数分のエリアに、塩竈の歴史文化を支えてきた門前の老舗店舗が点在している。なかでも圧倒的な存在感を見せるのが、全国にその名をとどろかす銘酒「浦霞」の酒蔵。1724(享保9)年に酒造株を譲りうけ創業。1800年代に入ってから、鹽竈神社の御神酒酒屋としても酒を醸している。いわゆる「吟醸酒ブーム」の火つけ役となった「純米吟醸 浦霞禅」を中心に、全国的な人気を誇る老舗蔵だ。

伝統的な町並みの風情と、白壁の土蔵を現代に残す蔵元、そしてそこで醸される旨い酒。塩竈をめぐる「サケ旅」のスタート、まずは蔵訪問から。

大きなステンレスのタンクがいくつも並ぶ。杜氏や蔵人の愛情を受けた酒は、ぷくぷくと発酵しながら、熟成の時を待つ。

本塩釜駅に到着し、ホームに降り立つサケ女子たち。念願の蔵見学ができるとあって、足取りも軽やか♪

「蔵まで歩いて10分もかからないって書いてあったね」「蔵の中に入るのって初めてだから、ちょっと緊張する」。そんな楽し気な会話が聞こえてくる。

「あっ、ここだね!」と「浦霞」の看板を見つけ、心踊るサケ女子たち。門をくぐれば、そこは街の喧騒とは別世界。心ゆくまで堪能しよう。

Report1 微生物の力で酒が生まれるプロセスを五感で感じる

300年近くにわたり、塩竈の地で暖簾(のれん)を守り続けている蔵元・佐浦(「浦霞」は銘柄名)。今回は特別に、酒蔵の最高製造責任者である小野寺邦夫杜氏から直々にご案内いただき、ふだんは入ることができない蔵内も見学させていただけるという。 皆さんに代わって、目で見て、香りをかいで、耳で聞く…五感をフルに使って酒蔵の魅力をお伝えしたい。原料の米が、多くの人の手と、自然の力によって日本酒へと成長するプロセスは、まさに奇跡だ。

蔵見学(予約制)

住所:宮城県塩竈市本町2-19/電話番号:022-362-4165/時間:午前11時・午後2時/定員:10名まで/参加費:無料/休業日:日曜・年始他/JR仙石線 本塩釜駅から徒歩7分
※蔵の建物や歴史について外観から説明。製造工程の見学、及び説明はございません。
http://www.urakasumi.com/gallery/

1.歴史ある戦前の蔵の様子

「わあ、 雰囲気がありますね!」 。蔵に足を踏み入れた途端、目を輝かせるサケ女子たち。本記事では特別に、ふだんは入ることができない蔵内も見学させていただいた。

2.洗米

洗米は高精米になって米が小さくなるほど、デリケートな扱いが必要。特に大吟醸に関しては、水切りが良く、米に対しても優しい、昔ながらの「竹ざる」での手作業にこだわる。「スタート!」の合図とともに、時間差で洗い始めるさまは、時計をにらみながらの真剣勝負。「10秒、5、4……」とカウントする声が響きわたり、緊迫した空気がただよう。

3.米蒸し

精米された米を洗って、蒸し上げ、放冷するまでの作業を行う「釜場」。研ぐ・洗う・蒸す・冷却する。一連の原料処理が、お酒の出来を大きく左右する。

4.麹室(こうじむろ)

二昼夜かけて作られた麹は「枯らし場」に運ばれ、一晩放冷される。「栗のような甘い香りがするね」と微笑むサケ女子たち。

5.酒母タンクへ

築150年・土蔵造りの「享保蔵」は、杭や釘がいっさい使われていない。しっかりとした敷石の上に、大きな6本の柱を立てた「浮き船工法」という珍しい造り。2階にある酒母タンクまで、少し急な階段を上がる。

6.酒母タンク

タンクに近づくと、ぶくぶくと元気に発酵しているのがわかる。浦霞では「泡あり酵母」を使っている。「泡の状態で、香りや発酵具合がわかります。人間と同じで、みんなそれぞれ顔つきが違うんですよ」と杜氏。
2階の「酛場(もとば)」には酒母タンクが並ぶ。アルコールを生み出す酵母を大量に育てる「酒母」は、文字通り“酒のお母さん”。大きなタンクで仕込む前に酛(もと)を造ることで、強くて純粋な酵母を増殖させる。「わあ、良い香りが漂ってくるね」とサケ女子。酒母タンクに入れて4~5日すると、発酵が始まる。

7.発酵タンクへ

日本酒は米と水と麹から造られる醸造酒。原料を酵母の働きで発酵させて造る。「酒造りは目に見えない微生物が過ごしやすいような環境を整えること。いかに微妙なサインを見逃さないかが大事なんです」という杜氏に耳を傾けるサケ女子たち。

8.伝統的な木桶仕込み

創業280年の年に導入した吉野杉の木桶。木桶で仕込むことで、独特な風味が楽しめる。表面が茶色いのは、カビ防止用の防腐剤がわりに、柿渋を塗っているから。思わずなでてみるサケ女子たち。木桶仕込みはメンテナンスが大変で、半月前から水を張り、板と板の間の目を詰めてから熱湯消毒を経て、初めて仕込みにかかれる。幾通りもの手入れを経て、造り手と道具との親密な関係が醸成されるのだ。

Report02 地元でしか買えない・味わえない限定商品の数々

蔵に併設された「浦霞 酒ギャラリー」は、宮城県内限定の浦霞商品をはじめ、県内で活躍する作家の陶器やガラスの酒器などを展示・販売、地元で作られた「塩竈オリジナル商品」など、お酒や塩竈にかんするさまざまな情報発信の場となっている。
なかでも、店内奥の「きき酒カウンター」は、サケ女子なら絶対押さえておきたいポイント!浦霞オリジナルお猪口(300円)を購入すると、月替わりで3種類のきき酒を楽しめるのだ。

浦霞 酒ギャラリー
住所:宮城県塩竈市本町2-19/電話番号:022-362-4165/営業時間:10:00~17:00(※12月30日は16:00までの営業となります。)/定休日:日曜(年末年始、その他臨時休業あり)
http://www.urakasumi.com/gallery/

「うわぁ、どれにしようか迷うね!」。サケ女子たちの会話も盛り上がる。年に1度、作家作品を集めた企画展も実施。工芸品から若手作家まで、自由で個性あふれる作品ばかり!

「これカワイイ!普段使いに良さそう!」「シャープなラインのグラスは、ホームパーティーにピッタリ!」。女子心をくすぐる器も多いから、きっとお気に入りが見つかるはず♪

宮城県内限定発売の「しぼりたて 純米生酒 浦霞」をさっそく!「いまの時期(※取材は3月前半に行った)だと、牡蠣と一緒に召し上がると美味しいですよ」という店舗担当者の声に、思わずゴクリ!

一杯では飽き足りず、季節限定商品「春酣(はるたけなわ)」も試飲。「あ~美味しい!少し甘みがあって、麹の味もする」と、途端に表情が明るくなったサケ女子。

Report03 ウワサのパワスポや、レトロモダンなカフェでほっとひと息。

蔵の周辺には、パワースポットとして人気がある神社や、公民館をリノベーションしたレトロモダンな美術館、雰囲気の良いカフェなど、散策スポットがいろいろ。何気なく素通りしてしまいそうなノスタルジックな路地や通りに、自分だけのお気に入りを見つけられるかも。ゆっくり散策すれば、駆け足の観光では見えてこないもの、感じられないものにきっと出あえるはず。ほっこり町歩きで、ココロとカラダをリフレッシュしよう。

「御釜神社」でパチリ。地名の由来とされる「竈(かま)」が境内に安置されており、この竈に張られた水は、世に異変があるときに水の色が変わるとされる。幸運を呼んでくると評判のパワースポットだ。

昭和の洋風建築をリノベーションしたレトロな建物。竹林や桜の木々に囲まれたロケーションのなかで、洋画家・杉村惇画伯の作品をゆっくり鑑賞できる。アート関連のイベントも多く、何度通っても飽きない。

志波彦神社・鹽竈神社
住所:宮城県塩竈市本町6−1/電話番号:022-367-1611

竹林や桜の木々に囲まれたとても静かなロケーション。座り心地のよい椅子から窓越しに緑を眺め、のんびり、ゆったりと、くつろげる空間だ。店内にはマスターの選んだレコードが心地よく流れる。ラックには古い昔のレコードや、アートやカルチャーなどの古書も多数。

「これ美味しい!」と思わず笑みがこぼれるサケ女子。お好きな飲み物にフランスかりんとうを添えた「談話室の焼き菓子セット(¥650)」。薄いクッキー生地の上にナッツとキャラメル状のトッピングが、香ばしくてサクサクッ♡ハンドドリップで丁寧に淹れられるコーヒーはテイクアウトも可能。

コーヒー&焼き菓子 塩竈本町談話室
住所:宮城県塩竈市本町2-19/電話番号:022-362-4165/営業時間:11:00~17:00(ラストオーダー16:30)/定休日:月・火

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