NEXT WEEKEND TO SENDAI 週末仙台

Column_01
物語のある
仙台の

寿司

「東北は雪が降って寒いけど、お魚が美味しいからいいね」まさにその通り。青森はマグロやホタテ、秋田はハタハタ。山形はマダイ、岩手はワカメ、ウニ。宮城はマグロやカツオ、赤貝。全国屈指の魚介ブランドが沿岸部を埋め尽くす。そして、東北の玄関口。人が集まる仙台には……美味しい魚介に華を添える「物語」も集まる。
(撮影/永峰拓也)

全国に誇る宮城の海の幸を目一杯に盛り込む贅沢

世界三大漁場のひとつ、三陸沖に面する宮城県は、日本屈指の海鮮天国。カツオの水揚げ日本一を誇る気仙沼、生マグロの水揚げ日本一の塩竈、寿司の世界で日本一の美味とされる名取市閖ゆり上あげの赤貝、カレイ釣りの本場として知られる石巻……数え上げたらキリがないほどの、日本有数の魚介類がズラリと揃う。 その中心都市で、東北最大の消費人口を抱える仙台市には、ただでさえ新鮮な魚介の、とびっきりを味わえるお寿司屋さんが集まっている。 地元経済界御用達の老舗「福寿司」(青葉区一番町4-3-31)、東北最大の歓楽街・国分町の人気店「すし蓑」(青葉区国分町2-12-19)、平成の名店と評される「鮨 江なみ」(青葉区国分町1-3-21)をはじめ、グルメサイト「食べログ」などで全国区の人気を誇るお店がいくつもある。高級店ばかりでなく、仙台駅構内「すし通り」にある、安価で気軽に入れる立ち食い寿司「北辰鮨」(JR仙台駅3階)がナンバーワンとの声もあり、とにかく仙台のお寿司屋さんは、どこもあなどれない。 そんな数ある美味しいお寿司屋さんの中でも、「これぞ仙台、これぞ宮城!」と感じられるお店のひとつが「わたり あら浜」だ。 東日本大震災の前は、鮭の身とイクラをのせた郷土料理「はらこめし」で知られる亘わた理り町の荒浜地区で営業していたが、津波被害のために店を取り壊し、仙台に移転して再開した。 お寿司には、閖上の赤貝、三陸ブランドの金華サバ、ひがしもの(三陸沖で延縄船により漁獲され、塩竈市魚市場に水揚げされる生メバチマグロ)など、海鮮天国・宮城の恵みをこれでもかというくらい盛り込まれる。加えて、旬に応じて入れ替わる、こだわりの「四季飯」(ほっき飯・しゃこ飯・あなご飯・はらこ飯・牡蠣せいろ飯)がもうひとつの目玉。 たとえば、5月初旬〜6月末までの「しゃこ飯」は、生シャコからとった出汁を丹念に煎る自家製「しゃこそぼろ」を、出汁で炊いたご飯にのせ、その上に肉厚なシャコをぎっしり敷き詰めた逸品。鰻のせいろ蒸しで有名な福岡の老舗「若松屋」に学んだという「せいろ」のおかげで、熱々を味わえる。仙台味噌とかけ合わせた「しゃこみそ」と一緒に食べると深みが増す。他の四季飯もどれも手の込んだものばかり。 震災から5年、全国に広がるファンの支援を励みに続けてきた努力が実り、この春、亘理での再オープンが決まった。「やっと荒浜に戻れる」という店主の塚部久芳さん。 でも、ご心配なく。仙台のお店は営業を続け、板場は次男の慶人さんが担う。高校時代から亘理の店で職人技と接客を学び、福島県相馬市の鮮魚卸会社での目利きの修業をへて、震災の2年ほど前から父親とともに腕をふるい、常連客も父親譲りの腕前と口を揃える。 新たに生まれたふたつの物語を、仙台と亘理で味わってほしい。

旬魚・鮨の店 あら浜

四季飯は好みの旬を目指してファンが集まるので早めの予約を。
住所:仙台市青葉区本町1-10-15 / 電話番号:022-263-0840 / 営業時間:11:30~14:00、17:00~21:00(火~木・日・祝日)11:30~14:00、17:30~22:00(金・土・祝前日)※ランチの予約は不可 / 定休日:月(祝日の場合は営業し翌火曜)

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Photograph:Takuya Nagamine / Text&Edit:Chikara Kawamura

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牛たん

市内に100店舗前後の専門店があるという仙台の牛たん焼き。戦後、焼け野原だった仙台で生まれ、70年近い歴史の中で、伝統の味と技を守り続けてきた老舗あり、独自の発想で新たな客の心をつかんだお店あり。物語を知ると、定番の仙台名物がもっと味わい深くなる。
(撮影/永峰拓也)

牛たん刺身とタタキで新たな楽しみ方を提案

仙台名物といえば?多くの人がこう答えることだろう。牛たん、笹かま、ずんだもち……。どれも確かに仙台発祥。おみやげ品としても絶大な人気を誇る。ただ、知名度が高まったせいか、こんな声も聞く。 「魚介が美味しい仙台だから、かまぼこが名物なのはわかるけど、牛たんはほぼ輸入品。仙台の牛たんだけ美味しいわけではないんじゃない?」確かに仙台で食べられる牛たんの多くは外国産。仙台牛の牛たんは高級店でないと食べられない。でも、仙台の牛たんが名物たるゆえんは、原産地の問題ではない。 戦後、「味太助」(青葉区一番町4-4-13)の初代店主・佐野啓四郎さん(故人)が東京で修業中に食べた牛たんにヒントを得て、工夫の末に完成させたのが、現在の仙台名物・牛たん焼きの原型。食糧難の当時は、地元産の牛たんなど少量しか手に入らなかったし、現在も牛1頭から取れる舌はもちろん1本。国産だろうが輸入品だろうが、仙台に限らず、牛たんは貴重な部位だ。 仙台の牛たん焼きが特別なのは、そうした食材としての貴重さゆえではなく、佐野さんに始まる職人たちの味つけや熟成のさせ方、切り方、焼き方など、受け継がれてきた熟練の技と、それぞれが追い求めてきた個性の豊かさがあるからこそ。 佐野さんの長男が引き継いだ味太助のほか、直弟子さんのお店「たん焼 一隆」(青葉区国分町1-4-21)や、同じく初代の味を受け継ぐ「味太助分店」(青葉区国分町1-5-10)が、いまも奥ゆかしい店構えで伝統と技を守り続ける。 そうした老舗ほど歴史は長くないものの、技と個性にこだわり、仙台牛たんの豊かさを支える名店のひとつが、「牛たん料理 閣」。 昭和63年に若夫婦が始めた小さなお店。トラディショナルな牛たん焼きに飽きたりず、新鮮で脂がのった「牛たん刺身」や、表面だけを香ばしく炙った「牛たんたたき」といった革新的メニューを生み出し、仙台牛たん界に新たな風を吹き込んだ。 お客さん一人ひとりを大切にする地道な営業を続けていたが、平成13年に始まるBSE(牛海綿状脳症)問題の影響で牛たんが手に入らなくなり、無念の一時休店。閉店も考えていたが、常連客の後押しを受け、およそ2年後に営業を再開した。 「アルバイトの皆さんが喜んで帰ってきてくれたのが本当にうれしくて、涙が止まりませんでした」と話してくれたのは、初代店主・中田敏弘さんを支えてきた妻の和子さん。平成28年からは、長男・伸一さんが店主として厨房を切り盛りする。 「両親が追求してきた味と技をそのままに伝えたい」と話す敏弘さんの爽やかなイケメンぶりも手伝ってか、「ビールと牛たん、タタキ!」という粋な女性客が増えているとか。新たな物語が始まる予感―

牛たん料理 閣(かく)

店舗はアーケード沿いの地下にある。カウンター席は近年、牛たんをつまみに生ビール、という女性客が増えていて、一人旅でも気兼ねなく入れるという。
住所:仙台市青葉区一番町3-8-14 鈴喜ビル地下1階 / 電話番号:022-268-7067 営業時間:17:00~22:00 / 定休日:日

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Photograph:Takuya Nagamine / Text&Edit:Chikara Kawamura

  • 追加配布の予定は、日程と店舗が決定次第、随時ホームページで告知しますのでお待ちください。
  • 配布店舗・施設への配布に関するお問い合わせは、通常業務の妨げになりますので、お控えください。
  • WEB配布につきましては、多数の応募をいただいていることから、一次募集の郵送部数を拡大するとともに、受け付けを4月22日(金曜日)13時までに変更いたしますので、ご了承願います。なお、5月25日ごろから二次募集の受け付けを開始いたします。
  • 「週末仙台」に関するお問い合わせは、特設WEBサイト(http://www.sendai-weekend.com/)の情報をご確認いただくか、仙台市文化観光局観光課(電話/022-214-8260)までお願いいたします。
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